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2015年 08月 26日

□○■ ~デザインを育てる~

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このプロジェクトは不思議なカタチをしているので、色々な人から質問をいただく。
「お店なんですか?」とか「え?家なんですか?」とか「タンスとかの家具置きにくくないですか?」とかとか。
好き嫌いがはっきりわかれるプロジェクトだ。
いろんな質問をもらうんだけど、ネガティブな質問にはいつもこう答えている。
「センスのいい、ステキなご夫婦が住む家ですよ。」
と、自信を持って答えている。

このプロジェクトは去年の5月からスタートして、もう今年も8月なので一年三ヶ月経過したことになる。
プロジェクトが一度ストップしたものだから長い設計期間となった。
でも振り返ってみるとその期間でこの家のデザインが育ったとも考えている。
自分は「デザインを育てる」という言葉が最近気に入っています。
プレゼンが終わったら終わり。
設計が終わったら終わり。
見積り決まったら終わり。
工事始まったら終わり。じゃなくて家のことを考え続けてあげて育てていくということ。
そうすれば出来上がりも全然違う。
60点の部分が70点に。
90点の部分が100点に盛っていくこともできる。
そんな気がする。
細かな所も大きな所も含めて、引き渡し数日前でもきっとできることがあると思うのだ。
それとデザインを育てる上でとても大事になってくるのが「施主力」だとも考えている。
自分一人の脳みそで考えるとどうしたってその人の特徴が出ちゃうのでそれじゃあおもしろくない。
クライアントのセンスを引き出しまくって、まとめあげる。
そうすると自分が思ってもなかった所に辿り着けるのだ。
建築はこれが最高に楽しい。
いいモノをつくるときは一人では達成できないのだ。
もちろん設計者の強い意志みたいなのも不可欠なんだけれども。。。

実は今日、□○■の見積り打ち合わせだったんですね。
で、来週の友引に工事契約の予定。
ようやく始まるんだなって気持ちと一年三ヶ月の記憶を思い出したら感慨深いものがある。
自分の努力だけでは乗り越えられない壁がこのプロジェクトにはあったからだろう。
年齢かもしれないがこみ上げてくるものがある。
クライアントとは何度も食事をし、プライベートな話しをいつもしている。
クライアントはいつも僕のことを忘れずに成果を評価してくれている。
クライアントの気持ちに何度も救われている。
こみあげてくるものは脳みそではなく心が感じている気がする。
僕にとってはとても不思議な気持ちだ。
僕みたいな人間がこの仕事で何かを生み出すには情熱しかないだろうと考えている。
僕には完成するまでまだまだ苦しむ義務がある。
だから努力する。
設計者としてこの仕事に関われていることを幸運に思う。
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by kelu-n | 2015-08-26 22:15 | ケンチク


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