2014年 03月 09日
昨日は特に目的もなく私の祖父母が住む能登町宇出津へ行ってきた。 雪が降る中、祖父母の家の裏山に長靴を履いて登ると、海を囲むように立ち並ぶ美しい町並みの風景に出会った。 この美しさの原因は瓦で葺いた勾配の屋根だろう。 能登瓦の美しさを隠すように雪に覆われたその町の姿が僕にはとても新鮮に感じた。 それぞれの家が傘を差し、佇まいを保っているような屋根だ。 軒のある勾配屋根は最も合理的に雨、風を防ぐ方法のひとつである。 この美しい屋根の形は日本の自然に調和し、在るべくして在る佇まいなのだ。 この完成度の高い形状を機能的に、より美しく設計に取り入れていきたいものだ。 と、かっこつけて建築論を語る私だが、お客さんから箱形の家が良いと言われれば 「ですよねですよねー。ボックス形状はコストもかからないし、なんたってかっこいい!」 とかなんとか言って設計を進めるのである。
by kelu-n
| 2014-03-09 10:15
| ケンチク
|
ファン申請 |
||