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カテゴリ:ケンチク( 77 )


2014年 03月 26日

裸電球

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僕が勤め人の時には裸電球をよく使っていた。
使っていたと言うよりも金額的にとても良心的なので多用していたと言った方が正しいだろうか。
1つ何百円なので失敗したって取り替えればいいだけの話しだしね。
ただ、引き渡しを終えて施主から「裸電球ダメ」と言われたことはまだ無い。
最初から「裸電球はNG」と言われた施主なら最初から使わないのですが、
半信半疑でOKだった施主は最終的には裸電球に好感触な方が多いんです。
不思議な魅力があるのかな。
特別感はないんだけど、光がとても美しく見える。
ダウンライトやスポットライトの人工的な光ではない優しさが裸電球にはあります。
部屋ぜーんぶが明るいんじゃなくて明暗がしっかりある感じ。
もちろん、その空間に合う合わないってのもあるんだけど、
積極的に使ってあげても遜色ない照明の1つだと僕は思います。


そんな裸電球をとある現場で使っていた時の話しを今日はしようと思います。
白を基調とした平屋の建物を当時担当していた。
その家はLEDのダウンライトを使う予定だったのだが、見積りをオーバーし減額のためベットルームなどの照明を裸電球に変更した。
クライアントがとても優しいステキなご夫婦だったので着工から和気あいあいと楽しく進めさせてもらった現場でもあった。
そんな現場も完成間近となり役所の完了検査の日となった。
住宅を建てる場合は完成前に建築基準法に合致しているかどうかの役所検査を受けなければいけないからだ。

現場で待つこと数分。
予定時間より若干遅れ気味で50代の検査員が現れたではありませんか。
検査員は謝ることなく私に挨拶がてら

検査員「昔、私も設計をしていたんですよ」

と、いきなりジャブを放ってきました。
心の中で「だからどうした」と言いながら、検査員の機嫌を損ねない程度に対応する私。
ポケットに手を入れながら家内部を見渡した検査員。指摘事項は無しとのこと。
ほっと胸を撫で下ろす私に検査員が帰り際に靴を履きながら言い放った一言がコレだ。

検査員「いやーしかし設計士さん。裸電球を使っているようじゃーダメですね。LEDの時代ですよ。時代に合ってませんよ。」

いまだにこの一言が残っている。
この検査員が悪いと言っているわけではない。
検査員の花柄のネクタイの方が時代に合ってないぜと言いたいわけでもない。
このことが僕はとても勉強になったのだ。
世の中には人それぞれ考えがあって、十人十色であるってこと。
どちらが正解ってのは住宅の設計にはないのである。
住宅設計は「自分的にはこうだ」みたいなものは不要だと思っています。
施主は「何を求めているんだろう」って考えることにつきるのだとも思っています。
私はユリゲラーでも超能力者でもないので100%理解することは難しいし、引き渡し間近のクロスを選んでもらっている時にようやく「お施主さん、こーゆーの好きだったんだなー」って思うこともしばしばある。「もう少しあーしてあげれば喜んでもらえたかな」と考える毎日だ。
これは住宅設計の永遠の宿題みたいなものだろうか。

・施主を理解すること
・正解はないってこと

この2つのことがいつも僕の頭の中をぐるぐる回っているのである。



今日の話しはこれでおしまい。
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by kelu-n | 2014-03-26 19:03 | ケンチク
2014年 03月 09日

屋根

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昨日は特に目的もなく私の祖父母が住む能登町宇出津へ行ってきた。
雪が降る中、祖父母の家の裏山に長靴を履いて登ると、海を囲むように立ち並ぶ美しい町並みの風景に出会った。
この美しさの原因は瓦で葺いた勾配の屋根だろう。
能登瓦の美しさを隠すように雪に覆われたその町の姿が僕にはとても新鮮に感じた。
それぞれの家が傘を差し、佇まいを保っているような屋根だ。
軒のある勾配屋根は最も合理的に雨、風を防ぐ方法のひとつである。
この美しい屋根の形は日本の自然に調和し、在るべくして在る佇まいなのだ。
この完成度の高い形状を機能的に、より美しく設計に取り入れていきたいものだ。

と、かっこつけて建築論を語る私だが、お客さんから箱形の家が良いと言われれば
「ですよねですよねー。ボックス形状はコストもかからないし、なんたってかっこいい!」
とかなんとか言って設計を進めるのである。
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by kelu-n | 2014-03-09 10:15 | ケンチク
2014年 01月 27日

古い家のポテンシャル

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この写真は僕の父親の生家だ。

年末の帰省した時に墓参りついでに行ってきた。

誰も住んでいないのでかなり古びているし、暮らすには厳しい家だけど昔からなぜか好きだ。

これくらいの家をリノベーションしたら、とてもおもしろいものができるだろうな、きっと。

能登のおじいちゃん、おばあちゃんから「ブログ見ました。リノベしたい。」って設計依頼こないかな。

こんな素材の難しい改修仕事をお待ちしております。
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by kelu-n | 2014-01-27 14:23 | ケンチク
2013年 11月 18日

大きな扉

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事務所の近所にあるホームセンターの扉がとにかくでかい。
5mくらいはあるだろうか。
晴れの日は開け放たれて、雨の日は閉められている。
写真の日は風が強かったのでちょっとだけ開いていた。
扉が大きく開け放たれた日は店舗が外部のような内部空間に変身するのである。

かっこいいからいつの日かバカみたいに大きな玄関ドアをクライアントに提案してみようかしらん。
と思ったけど怒られそうだからやめておこう。
しかしかっこいいなー。
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by kelu-n | 2013-11-18 17:11 | ケンチク
2013年 10月 01日

諸悪の根源

今年もあっという間に10月になってしまった。
気が早いけど冬が怖い稲森です。こんばんは。
私は相変わらず図面を描いています。
肩こりを無視して朝から晩まで図面を描いています。

とある建築家さんがこんなコトを言っていた。
「図面は施工者への手紙だ」
なかなか美しい言葉である。
相手の事を想って描きなさい。そんな意味であろう。
ただ最近の建設状況は良い話を聞くことは無い。

「上がってきた見積もりが高すぎる」
「来年の春まで忙しいから無理」
「工事費が一割増」
「見積もりもしてくれない」
「職人がいない」

これは全国的に同じようだ。
特に設計事務所の仕事は難しいから後回しにすることは当たり前だろう。
消費税だけの原因では無い気がするのだが、この状況はクライアントにできるだけ迷惑をかけないようにするしかない。
肩こりを無視して一生懸命描いた図面を施工者に渡しても、どんぶり勘定の上乗せ見積書が返ってきたら、そりゃーもう一生懸命ラブレター書いて渡したら「私、好きな人がいるの☆」的な一行が返ってきたみたいな感じである。
早く落ち着いてくれれば良いのだが。
諸悪の根源は安倍か鳩山か小泉か、それとも稲森か。
いくら考えても私にはわからない訳だ。
設計者が今できることは知恵を絞ってプロジェクトを進めるしか無いのである。
ちなみに設計をがんばるとなると相棒の散歩がショートカットされてしまう。
散歩ショートカットの原因は安倍か村山か中曽根か、それとも稲森か。
たぶん稲森だ。
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by kelu-n | 2013-10-01 17:48 | ケンチク
2013年 09月 05日

「個人的に」見たい世界の建築 BEST5

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ロンシャンの教会


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三仏寺


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ブラジル国立美術館


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パンテオン


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トリニティ・カレッジ・ダブリン図書館
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by kelu-n | 2013-09-05 22:00 | ケンチク
2013年 07月 24日

建築模型の重要性

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建築模型を作った時にスケール感が伝わるように人間を置くのですが、その人間の配置でその人の性格がちょっとだけわかるような気がします。
あくまでも僕の勝手な捉え方なんでしょうけど、キッチンに人間を置く人、庭で遊んでいる人を置く人、子供部屋で一人でくつろいでいる人を置く人。
なんだかその人が育ってきた環境だったり、大事にしている時間などを表しているような気がするんですね。
だからお手伝いの建築学生さんがどこに人を配置するのかちょっと楽しみだったりもします。
こんなものは作らなくても図面があれば設計はできるのですが、良いものを作ろうと思ったらこれはとても大事なものなんですね。
例えば石川県でなじみのある21世紀美術館の設計をされたSANAAの妹島さんや西澤さんなんかはテーブルが埋まるほどのたくさんの模型を作って検討されています。だからあんなビックプロジェクトを任されるような建築家になれるのでしょうね。

さて、そんな僕たち設計者にとっては大事な仕事道具を事務所のテーブルに置きっぱなしにしていたのですが、先日の丑の日にうなぎを持ってめずらしく母親が来たんですね。で、その時の模型を見た瞬間に僕に言った言葉がコレです。

「なにコレ?なんか図工みたいやね。小学校の夏休みの工作みたいやね。」




うーん。
これからもがんばろうと思います。
新しい計画案をHPに更新しましたのでもし良かったらご覧ください。
http://kelun-kelun.net/09project0.htm
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by kelu-n | 2013-07-24 19:49 | ケンチク
2013年 07月 19日

建築への姿勢

建築家・丹下健三が所員に語った言葉にこんなものがあるそうな。
「寝ているとき以外は建築のことを考えなさい。」


寝ている時以外ってことはご飯食べてる時もお風呂に入ってる時も歯を磨いてる時もってことだから相当すごいですよね。
凡人の僕にはちょっと考えられないですけど、そんなストイックなモノの考え方がかっこいいと思ったので、ここ数日だけ真似をしてみたんですね。
でも初日の段階から気がついたら「今日の晩ご飯何にしようかなー」状態に脳が切り替わっちゃうんですね。
で、またちょっと時間が経過したら「お腹へってきたなー」状態になり、いつの間にかタマネギをみじん切りにしていました。
そうです。晩ご飯はハンバーグです。
やっぱり凡人はダメですね。

今は蚊に刺された所が気になって仕事どころではありませんが、
ムヒを塗りながら住宅のスタディを繰り返しています。

やっぱり建築ってのは考えれば考えた分だけ、向き合えば向き合った分だけいいものができるんだなーと改めて感じます。
プレゼンまで残り三日間。
自分のできることを精一杯がんばろうと思っています。
ちなみに今日の晩ご飯は味噌鍋にしようとも考えてもいます。
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by kelu-n | 2013-07-19 23:00 | ケンチク
2013年 06月 11日

私のアンダーライン

今日は管理建築士講習会でした。
丸一日座りっぱなしは辛いものがあります。
だから少しでも気持ちを高ぶらせるために持参したマーカーはコレ。
合格間違いなしだね。
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by kelu-n | 2013-06-11 22:10 | ケンチク
2013年 06月 08日

石川県のオススメ建築

もし同業者に
「石川県のステキな建築は?」
って聞かれたらココって伝えようと思います。
久しぶりにこんな美しい建築を見ました。
金沢海みらい図書館。
素晴らしいですよ。
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by kelu-n | 2013-06-08 00:00 | ケンチク